依頼人妻子さんのご主人一夫さんが亡くなりました。相続財産は時価2,5 00万円の自宅と現金預金3,000万円。
夫婦間には子供はなく、ご主人の尊属(父母祖父母)もすでに亡くなってい
たので、相続人は配偶者の妻の妻子さん それに亡くなったご主人の妹の長
子さんと次子さん、そして弟の次夫さんです。
一夫さんのお葬式が済むと直ぐに妹の長子さんは「生前一夫さんにお金を貸
していた、その分も含めて、ある程度のお金を先払いして貰いたいと」言って
きた。妻子さんは亡主人の一夫さんからそんな話は聞いていなかったが、証拠
があるといって譲らない。
妻子さんが困り果てて相談にきた。話を聞くと、お互いが話し合いで解決で
きる事案ではない。相手とも顔を合わせてくないという。弁護士さんに依頼す
ることも勧めたが、あまりお金をかけたくないという。時間的にも余裕がある
とのことで、当事務所が遺産分割調停のサポートをすることにした。
1 当事務所が遺産分割調停申立に必要な被相続人と各相続人の戸籍、除
籍、原戸籍、除票、不動産の評価証明書等の書類を収集し、財産目録
等、必要書類も作成して他の相続人3人を相手に調停の申立てをする。
2 調停期日が決まる。相手方3名にも裁判所から呼出状が送られる。
3 相続人長子さん同次子さんに弁護士付いたと裁判所から連絡がある。
4 第1回の調停期日に出頭する。当職も同行、申立人待合室で待機
(相手方とは待合室が違うので顔を合わせない)調停員が呼びにきたの
で、妻子さんだけ調停室へ。長子さん、次子さんの弁護士は不出頭、
次夫さんは出頭する。(次夫さんも弁護士に相談したが、弁護士に依頼
しても相続分が増えるわけでないと言われたとのこと。争いがないので
法律で決められた通りで良いとのことでその後は、最終の和解まで出
頭しなかった)
5 第2回期日~何回か調停期日を重ねる。 相手側相続人(長子さん、
次子さん )の代理人弁護士も出頭、当職は常に同行、待合室で待機し
て提出した書類の不明点があれば説明し、次回提出書類を依頼人と打ち
合せする、相続人長子さんが被相続人にお金を貸したという件は、メー
ルの写しを証拠として出してきたが、借金したとの事実が認められない
と否認する、結局、相手は断念する。
6 調停期日7回目(和解日)依頼人妻子さんは自宅を含め総遺産の法
定相続分4分の3 他の相続人は法定相続分の12分の1ずつ相続する
ことで和解する。
最初、遺産分割調停を勧められたとき、自分でできるかと心配でした
が、全面的にサポートして頂けるということでお願いしました。対立し
ている相手とは顔を合わせることなく、また常に司法書士さんに同行し
て頂き、提出した財産目録や準備書面に関して相手弁護士から指摘され
て自分で説明できない時は、「今、書面を作成した司法書士に確認して
きます」と言ってアドバイスして頂きました。また相手方は弁護士、私
は素人ということもあり、調停委員の人はとても親切に色々教えて下さ
り、何の心配もなく調停が終了しました。高い弁護士費用も払わず無事
調停が終了してほっとしました。
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